アメリカンエキスプレスのクレジットカードを発行し、カード経由で公共料金を支払うと、一請求ごとに2000アメックスポイント(アメリカンエキスプレスメンバーシップリワードポイント)が貰える(上限60000ポイント、3ヶ月間のみ)というキャンペーンがこの度唐突に幕を下ろしました。
キャンペーンの停止が話題になっているのはなぜ?
本来このキャンペーンは10月末まで続く予定だったと思います。しかし9/9 になって突然キャンペーン利用者にキャンペーン終了のメールが届きました。
そう、キャンペーンの停止とは、ネット上の広告からキャンペーンが消えただけではありません。なんと、現在キャンペーンを利用中の方も、今後ポイントはつきませんという一方的な通達がなされたのです。これが話題になっている大きな理由です。
キャンペーン目当てでアメックスに申し込んだ人がほとんどなのに、そのキャンペーンがなくなったら何のために申し込んだか分からないですよね。
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なぜキャンペーンは強制終了したのか
ではなぜそのような事態になってしまったのでしょうか。アメックスキャンペーンの闇について時系列で説明していこうと思います。
この春、アメリカン・エキスプレスはとあるキャンペーンを打ち出します。
冒頭で述べたとおり、アメリカンエキスプレスのクレジットカードを発行し、カード経由で公共料金を支払うと、一請求ごとに2000アメックスポイント(アメリカンエキスプレスメンバーシップリワードポイント)が貰えるというものでした。この時点でポイントに上限の設定はありませんでした。
すけすけさんの記事によると、このキャンペーン自体は3月から既に始まっていたようです。
それにしてもすけすけさんがブログ始めたのって6月からなんですね。現在は驚異的なPVを誇ってます。
このキャンペーンを私が知ったのは5月初旬でした。内容をよく読んで興奮しながら記事を書き上げたのを覚えています。そんな私は日和ってAmazonキャンペーンに参加したわけですが…
そしてその記事を読んだもにもにたさんが「これはケータイ乞食のためのキャンペーンだ」という記事を書き上げます。
ここからアメックス祭りは加速したと言ってもいいでしょう。でもまだこの段階ではせいぜい携帯回線を増やして請求数を増やすという程度のかわいいものでした。問題は、この時に爆発的にいろんな人の目にとまったことです。
この時私はブログを始めてまだ2ヶ月でしたが、この記事に1日2000くらいのアクセスがありました。三人寄れば文殊の知恵という言葉がありますが、2000人寄ったらものすごい数のアイデアが出てきます。もにもにたさんのブログは恐らくそれ以上だったでしょう。
このキャンペーンは対象となるサービスがアメックスに請求が上がった時点で随時ポイントが加算されるシステムでした。恐らくそういうプログラムが組んであるのでしょう。
この時はアメックス側も請求は月に一度だからどれだけサービス増やそうがそこまでのポイントにはならないだろうという思い込みがあったのでしょう。しかしそれはすぐ間違いだったと判明します。
青天井の廃止、6月以降はポイント上限60000まで
5月の時点でいろんな技が開発されます。家族でまとめている携帯を個別請求に変更する、プロバイダー回線の多重申込等々です。
これに危機感を覚えたアメックスは、キャンペーン内容を一部修正します。6月以降のキャンペーンはポイントを3ヶ月で60000ポイントまでとしたのです。
しかしアメックスはここでミスを犯しました。5月に申し込んだ人たちはそのまま上限なしとしたのです。
この時点で素直に5月組にも上限を後付けでも設定していれば、この時点でプチ炎上はしたでしょうが、今回のここまでの騒動は回避できていたものと思われます。
6月も新たな技が発見されました。国際電話での個別請求、スカパーオンデマンドのアカウント多重作成などです。
そして一旦は落ち着いたかに思えたアメックス祭りですが、後にとんでもない技が発見されてしまうのです。
祭りの大本命、U-NEXTの個別請求
7月も後半にさしかかり、5月組のラストスパートの時期になりました。このタイミングでとんでもない方法が発見されます。
それがU-NEXTの有料レンタルです。なんとこの有料レンタル、一件ごとにカードに請求が上がる仕組みだったようです。
この技が爆発的に広まった理由には、簡単でなおかつかなりのリターンがあるという点でした。
スカパーオンデマンドも100アカウントくらい作った猛者もいたようですが、アカウントを100個作るって普通の人はめんどくさくてやらないですよね。しかしこれは有料動画をレンタルするだけ、手間が全然違います。リンク先のシンポイさんは32円で2000ポイントをゲットされています。
この技の発見により100万アメックスポイントに手が届いたプレイヤーが相当数出現しました。
アメックスのポイントは、別途手数料がかかりますが、1ポイント=1マイルで交換できます。要するにこの3ヶ月でハワイを25往復できるほどのポイントを稼ぐことができたのです。
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そして最悪の結末へ
実質このU-NEXT祭りがトリガーになったとみていいでしょう。9月9日、それは突然やってきました。そう、キャンペーン終了のお知らせです。キャンペーンの申し込みの終了はもちろん、今現在キャンペーン中の人にも今後のポイントはつきませんという宣言がなされました。
もともとアメックスがこのキャンペーンを始めたのは、公共料金をアメックスカードで払ってもらうことで加盟店から手数料をもらうこと、また、キャンペーン終了後もなんだかんだでそのまま公共料金を払い続けてもらうという目論見があったものと思われます。公共料金の支払い変更って面倒ですもんね。
それが、U-NEXTのやり方だと誰でも簡単に6万ポイントをゲットでき、なおかつ解約も簡単です。アメックスはポイントを持っていかれるだけで一切旨みがありません。キャンペーン終了もやんぬるかなといったところです。
U-NEXTの請求システム変更やアメックスポイントの反映方法をあの短期間で変えることはできなかったのでしょうね。
U-NEXTを公共料金枠から外せばいいという意見もあるでしょうが、そこは事前の企業間の契約があるはずです。下手すると訴訟問題になってしまうためこれも避けたかったのでしょう。
今回の被害者
今回のキャンペーンで一番の被害者は、8月〜9月にキャンペーンに参加した人でしょう。まだなんの恩恵も受けていないのに一方的に終了を宣言されてはなんのためにカードを作ったか意味がわからないですよね。
しかも中には公共料金の支払い変更をしてしまった人もいるでしょう。支払い変更の往復の手間もあります。
ポイントサイト経由で申し込んだ人はまだポイントサイトのポイントがもらえますが、このキャンペーンって公式でもやってたんですよね。もっと言えば、空港とかでも勧誘してました。そこで申し込んだ人たちはアメックスの会員費が一年間無料という特典しかありません。
今後この問題はどうなっていくのか
これは完全に私の予想ですが、このままの状態でアメックスから一切アナウンスがなければ、残念ながら騒ぎはいずれ沈静化していくのではないかと思います。その理由は以下です。
1.誰も損してない
あえてこういう書き方をします。今回のキャンペーンの中止で金銭的に損害を被ったという人はいないと思います。
もちろんU-NEXTに登録して見たくもない動画を買った人もいるでしょう。しかし本来ポイントはサービスを享受するおまけのようなものです。ポイントのために登録したのにそれが貰えないなら返金しろなんてことは通らないと思います。
2 .アグレッシブな5月組が既にキャンペーンを終えてしまっている
このキャンペーンを牽引してきたのはスピード感とチャレンジ精神に溢れる5月組だと思ってます。その方達が文句のないほどポイントを獲得したタイミングでキャンペーンが終了したため、今さらことを荒立てるメリットがありません。多少取りこぼしたポイントはあるかもしれませんが、頭と尻尾はくれてやれの境地に入ってると思います。
そのような理由から、これ以上の騒動にはならない気がします。あくまで個人の感想です。
今後のアメックスの対応予想
とはいえ、今回のキャンペーン強制終了はアメックスの評判に関わる問題です。今後のカード入会者数にも影響してくるでしょう。
となるとなんらかの保障はあるのではと考えられます。
一番可能性が高いのは一定額のアメックスポイントの付与ではないかと思います。それでも文句は出ると思いますが…
ところで噂では大量ポイント保有者のポイントのロックがされているなんて噂もあります。 本当でしょうか?
これが本当だとすると、この騒動は長引きそうですね。大量保有者のポイントがロックされたらなりふり構わず徹底抗戦に出る人もいると思います。
この騒動が広まってしまうとアメックスとしてはかなりマイナスになると思うのですが、それよりも被害額が大きかったということなのでしょうか。
今後も後夜祭から目が離せません。
この記事を書くにあたってマイルでハワイさんの記事を参考にさせていただきました。
読み物としても非常に面白いので是非読んでみてください。ほんと、1冊の本になりそうな3ヶ月間だったと思います。
おまけ
現在アメックスではコールセンターの求人があります。働きがいのある会社(意味深)だそうです。
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